「各国より集まりし選手諸君・・・ようこそBF(バトル・フィールド)世界大会へ・・・」各選手の周りを飛び回る小さな精霊が、BF執行部長レイラールの声をそのまま伝える。それこそ、声質もトーンも同じに。ここは精霊の祠のある深い・・・深い森。今宵は新月。深い森には星の光も届かない・・・
D・Dust選手(バウラス・ヌイ代表) vs 榊紋次郎選手(フーリュン代表)ケイイチ選手(ヘルハンプール代表) vs マグナス=D=アレン選手(ボルホコ山代表)クレイドル・ボーン選手(ボルホコ山代表) vs レオス=ラングレート選手(ジグロード代表)レハイム選手(ガレーナ代表) vs ハーツ選手(カイゼルオーン代表)
「試合期間は10日間。(9月24日)までです。その間は、何があってもここからは出られません。最も出られるのは・・・生きていられれば・・・ね」レイラールの言葉を伝える精霊が甲高い自分の声で笑い、選手に不安を振りまいている。「華麗なる惨劇を・・・BF精霊の祠戦 ――――― 開 幕 ――――!!」
〜「いかに格好良く負けるか」を目標に、「魅せる」事をテーマにした秩序ある戦闘RP(ロールプレイング)〜各国から選手が出てきますので、執行部が組み合わせを決め、指定された相手と1対1の戦闘RPを行うイベントです。・10日間の戦闘であること。・登録票を提出し、登録票に無い技・魔法の使用は禁止であること。・勝敗がなく、カッコイイ負け方を追求する。詳しくはHPがあるので、そちらを御覧下さい。(携帯不可)BF(バトル・フィールド)HPhttp://www.globetown.net/~bfworld/
ここの会場スレッドには、選手・執行部以外のレスは無さならないよう、お願い致します。また、応援スレッドが出ています(出ます)ので、応援はそちらにレスして下さい。試合が後半になりますと、一番カッコイイ試合を決定するスレッドが出ます。どうぞ、御投票下さいませ。尚、選手にはここで初めて対戦相手を知りました。即興RPを選手に課しております。選手はそれぞれあまり面識の無いであろう人と対戦しています。メッセや伝言などでの打ち合わせを行ってはいけない事になっておりますので、御了承下さい。また観客の皆様は、そんな条件の下で選手が戦っている事をご承知の上で御覧下されれば幸いです。
−精霊の祠−そこは数多の精霊たちが集う場所。時には神々しい雰囲気を漂わせ… また時には不気味なほど静まり返り…その静寂を壊すように、足音が響く。その音の主は、暗くてその顔は見えない…否、仮面をつけているので全く表情が伺えない。祠の松明で全身が照らされる。茶髪で角が生えており、黒いコートを身に纏っている。彼の名はレオス=ラングレード。時たま、腕に炎を纏わせては消し…それを繰り返す。全身の神経を使い、いつ何が起きても対応できるようにその男は歩いていく…。
薄暗い洞窟を歩む人影。「うひゃ〜・・・気味悪ぅ・・・」思わずつぶやいた少年にも見える男−若きカイゼルの親衛隊員・ハーツ−は、銀の前髪を掻き揚げた。深い蒼の瞳をキョロキョロと動かし、辺りを探る。「こないだ来たのが・・・いつだったかな?」特性の変化以外にこんな奥まで来たのはいつだったろう・・・。しばらくあるくと手ごろな広間が見えてくる。奥には地底湖が静かに佇み、時折天井から落ちる雫にピチョンっと音を立てる。ここは、水の精霊の場所であろうか?「さてと。」広間の中央まで来ると、じっと目を閉じた。その、対戦相手がくるのを待ちながら・・・。
―― 静寂 ――(今回は送り出しが無いのですね‥)カツン カツン カツン「さて、今回はどんな方が相手なのでしょう・・‥…」反響ひびく通路を歩きながら右手の得物を確かめる力不足を認識して、誂えた一品だ 使いこなせればそうそう遅れはとらないはずだミ☆ミ☆ミ☆ミ☆薄暗い明かりが拡がるところに人影が既にある(あらら‥待たせてしまったようですね‥)息を整えてから入り口に立ち止まり 静かに構えて時を待つ
耳障りな精霊の嘲笑を他所に、男の口から吐息と共に発せられる口癖…果たしてその言葉は何処に向けて発せられたものなのか、当人ですら恐らく理解はしていないだろう…。「…まぁ何にせよ殺るだけだ……他には何もあるまいて…。」長身痩躯の男の緋色の長髪が夜風に揺れる…風の吹いた方を見やると、何やら闇夜に明滅する焔を見つける。「……誘っているのか、それとも…」数瞬思案した後、男は腰に佩いた二振りの倭刀に手を掛け、ゆっくりと、だが整然と歩みを進める…己が身より発せられる痛いほどに研ぎ澄まされた殺意と共に…
何気にカレンダーを見る・・え?しまったぁ・・完全に忘れてましたぁΣ(゜□゜(特殊スキル鳥頭発動)いかんいかん・・・現地にいそがねばしかたありませんねぇ・・漆黒の闇よ!部屋がが闇につつまれる・・・闇がユックリと晴れた時には室内に人影は無くなっていた
その中でもひと際深く・・冥界へと続くような闇の中から人影が現れるどうやら相手さんがまだ来ていないようですねぇ(^^;時間は夜、しかもこのように暗い祠の中地の利はコチラにあるようですし、ジックリと待ちましょうかw彼は闇に包まれる祠をまるで見えるが如く相手を探し歩を進める
日中でさえ日の届かぬ暗く深い森の奥、其処は精霊達の集う祠…新月の闇に紛れて道なき道を行く黒づくめの男。頭に響く精霊達の甲高い声にうんざりした様子で溜息を1つ吐くと、男は煌煌と松明の灯る祠に向かって歩き出した。祠の奥から心地よい確かな殺気がピリピリと身体を駆け抜ける。その殺気に惹かれるように歩を進める足元に精霊が戯れに絡みつく。突如、岩壁に拳をつきたてると男は虚空を睨んだ。「いい加減ウルセェんだよ、ちったぁ黙れ。祠ごとブッ潰されてェのか?」精霊達のざわめきが遠ざかり、ようやく訪れた静寂の中で男は不敵に笑う。「…待たせたな」紅き隻眼は迷うことなく緋色の髪を捉えていた。
「ほぉ、大したもんだねぇ」腕に炎を纏わせる行為に対して不意に声が掛かる…始めから居たのか、気配を断って現れたのか知り合いに声を掛ける様に不意に、祠の影から大柄な男が姿をあらわす『うむ、器用なもんだねぇ、俺には出来ん』ピリピリと気を張り巡らす仮面の男に対して屈託もなく笑うと無造作に歩んで来たもし、この場を見合わせる者が居たならば仮面の男と大男がさも対象的に見えたであろうそしてこれが闘いの始まりだと気付いたであろうか?
不意に掛けられた声に、レオスの動きが止まる。少し顔を大男の方に向け、横目で見る。「へぇ、あんたが相手か。以外だったな。まぁいい、楽しめそうだ。」そう言って、強烈な殺気を放つ。祠の壁に亀裂が入り、小石は粉々に粉砕される。そんな状況に相反し、大男は微動だにしない。むしろ、笑っているようにも伺える。「凄い殺気だねぇ。うん、ホント凄いよ。」大男は至って冷静である。レオスは、先程まで繰り返していた、『炎を纏ったり消したり』の不可解な行動をやめる。手には、炎を纏ったままだ。「『烈式・炎刃烈爪』!」振り向き様の牽制。炎の爪撃が大男に向かって放たれる。
「今度こそ、宝箱がっぽがっぽ開きますように…(‐人‐)」そう言って男は運10に割り振られるように祠に向かって祈った。「あ、そうそう、お賽銭も奮発しないとな。しっかしここはいつきても暗いなぁ…財布出すのも一苦労だよ」ちゃりちゃりりーーーん。あたり一面に小銭が落ちる音が木霊する。「しまったぁぁぁぁぁ!!集金の帰りだからかなりの量の小銭が;;; 急いで集めないと…」「私のかわいい小銭ちゃん早く戻っておいで〜〜w」暗闇の中とは思えない動作で確実に小銭の気配をかぎ分けて着実に拾っていく。まさに商人の鑑といえよう!!(ぇ男は試合の事もお祈りの事もすっかり忘れて小銭拾いに熱中するのであった。
暗闇の中小銭がたくさん落ちる音が木霊する「おやおや・・・お困りのようですねぇ、お手伝いしましょうか?」和服の似合う商人に話しかける一応対戦相手だとは認識しては居るものの、こういうのはほっとけない性格である・・・・・・シバシ無駄な時間が過ぎる・・・・「これで全部ですか?え?まだ足りない?おかしいですねぇん?おや、あんな所に」石の隙間に小さな穴がありソノ中にコインをみつけ手を伸ばすもう少しでコインに手が届きそうな所で何かのスイッチに触れる感覚が・・・!「ヤバイ(^^;」ソノ台詞通りその場に居た二人にとってヤバイ状況になった辺りに地響きがなり・・・
闊達なる声が祠の内壁に木霊する。闇を背にして佇む紅き隻眼は、ただ一点を見据えていた…「……こいつが気になるか?」緋色の髪の剣士はそう独語するように言葉を吐き出すと、ゆっくりと厚重ねの刀を抜き放つ。太刀の常寸は2尺3寸〜2尺5寸程度だが、抜かれた刀は若干短く感じられる…「まずはこの長脇差『胴太貫【桜花】』でお相手致そう…風流皇国親衛隊 桜乃衆筆頭マグナス=D=アレン、【殺】の一文字を己が心に抱いて、いざ参る……。」口上を述べ終えると右片手平正眼に【桜花】を構え、隻眼の出方を伺う…一瞬の静寂が、祠に訪れる…
カツン、カツン・・・静かなる祠に悠然と響く足音。そしてそれは不意に止まった。ゆっくりと目を開ける。暗闇には十分になれたその瞳で、足音の主を見据えた。「貴方がお相手の方ですね?」にこりと微笑む。「オレはハーツ。カイゼルオーン親衛隊の・・・下っ端です」あははと笑い、剣礼を一つ。「なんか・・・緊張しますね?」言葉とは裏腹に、その表情には、戦いへの楽しみが浮かんでいる。「それでは・・・お互い悔いの残らぬよう、はじめましょうか!」剣と楯を構える。その殺気に・・・好奇心を抑えきれなくなった精霊たちがざわめき始めた。
答えるや炎の爪を無造作に払い落とすジュッと焦げる音と同時に一気に間をつめ、重い一撃をくり出すが、対象的に華麗に避ける・・・・『互いの挨拶はこんなもんでどうだい?』ニヤリと笑うと低く腰を下ろした此処は精霊の祠、狂気と戦いの精霊も集い始め、さぞ喜んで居よう
仮面の下で笑い、距離をとる。「じゃあ、こいつは受け止めれるかな?」腕の炎を煌かせ、レオスの愛剣『ネオ・ゼーヴル・ファーcr」が出現する。炎で形成されたその魔法機工剣は、燃え盛るように紅く輝いていた。そうして、剣を大きく振り上げる。「『裏壱式・剛魔炎・烈波』!」振り上げられた剣を物凄い速さで振り下ろし、大地を割りながら進む炎の斬撃を放った。
闇の中でひたすらに小銭を拾い続ける男が一人。「あ、ここにも落ちてましたよ」闇の中からもう一人男が現れて小銭拾いを手伝い始めた。「わざわざありがとういございます・・・って(考え中」こんな暗闇で小銭拾いを手伝ってくれるとはまたあやしい。これは新手の追いはぎか!?殺られる前に殺らなくては…。「おかげ様であらかた拾えたみたいで…あっそこにも落ちてるみたいですね。お願いします」それとなく背後に近づき攻撃の機会を待つ。いまだっ!と思った刹那、カチリと何か音がし、突如として床が崩れ落ちた。「うそーん;;」あまりにも定番な罠に愕然としつつ落ちていく。せっかく集めた小銭をまたばらまきつつ…。
‥‥剣と盾‥‥(理想的なんですよねぇ まぁ、あくまで理想でしょうが)『私は魔法王国の守りを司る将が一人 レハイム』右手の槍をクルっと一回転させてから小脇に構え『時すらも凍る大地の親衛隊が力量‥見させて頂きましょうか』―― ダッ ――一気に間合いを詰めながら得物による突きを放たず 身体を捻り足の裏全体を叩き付けるように盾を蹴り飛ばす(やっぱり、影響受けてるなぁ)浮かんだ顔は、おそらく遠くで戦ってるであろう青髪の青年だった
「へぇ、胴太貫を使うのか。アンタ」マグナス=D=アレンと名乗る緋色の剣士の抜き放つ刀の見事な冴え、骨を切っても刃こぼれしないという身幅の広い刀身に宿る殺気。そして何よりこの気概。久し振りの感触に男は口元に浮かべた笑みを一層深くさせた。「それなら俺も刀で…といきたいンだが、アンタの出方がわからねぇうちはコイツで相手させてもらう」むき出しの銃を無造作に抜くと、その銃身に軽くキスをする。「盛尊…俺の恋人の愛銃だ」そう言うと紅き隻眼の男は漆黒のコートを翻し銃を構える。「名乗り遅れたな、俺は呪われし復讐者…ケイイチ」静寂を切り裂くように一発の銃声が響き渡った―――。
獲物は・・・槍か。それを認めると同時に、風のように滑らかに、そしてすばやく駆け、一瞬にして間合いを詰めてくる。ブンッ!!空気が唸り、襲い来る・・・「槍・・じゃない!?」蹴り軌跡は、親衛隊の紋章の刻まれた楯へと伸びていく。ガツッッ!鈍い音と共に吹き飛ばされる楯。敢えて力には逆らわず、手を離したのだ。そしてインパクトの瞬間、「ぅりゃ!」足払いをかける。軸が一本しかなくなったレハイムは、容易に地面へと転げた。「ケンカで足技をむやみに使うとバランス崩すよ?」ニヤリと笑い、倒れている相手へ、剣を突き立てた!
突如崩れ落ちる床・・・普段の彼ならば難なく回避できるのだろうが穴に片腕を突っ込んだ状態では逃げようが無く崩れ落ちる床に身を任せるしかなかった「いたたたた・・・」おそらく10m以上降下したと思われるのだがこの男は多少痛がるだけで、大したダメージが無いように見える一緒に落ちたであろう商人が無事か其方に目を向けると・・・「その様子ですと大丈夫そうですねぇ、榊さん(微笑)」必死で小銭を集めてる・・・対戦相手の名前を呼んでしまい一瞬しまったかな?と思ったがココは気をとりなおし自己紹介をする・・・
「私の名前はダークネス・ダスト、闇屑と呼ばれてます、貴方の対戦相手らしいですw」しかし相手は小銭を拾うのに忙しくて聞いていない「まぁ、お忙しそうなので私は別の事でも・・・」闇屑と名のった男は一応賢者である賢者で有るがゆえに、この様な物・・遺跡が眠っていると探求したくなるのであるどうやら現在の位置は広いホールのような所出入り口は3箇所やけに大きな通路「榊さん・・小銭拾ってる場合じゃないみたいですよ^^;」ココのホールは3つの通路から出てきた化け物の餌場だったようだ勿論餌とは上から降ってきたこの二人の事である
よく言われることだが、まさか実体験するとは欠片にも思ってなK‥いや、あったともかく今は目の前に繰り出されてくる白刃から逃れなくては(まずは避ける‥)左手を突いて反動を‥槍の石突きで方向を定めて更に勢いを稼ぎながら体を捻るザシュッ‥胸元に紅い花が咲いたが今は距離を取り直そう‥ブンッ ザッ追撃に備えて槍を振り払いながら立ち上がれば後方へと飛び下がり再度向き合う『もう少し身軽なら蹴りから宙返りで回避出来たんですけどねさて 仕切直しますか』頬に紅の飛沫を付けたまま 微笑みを浮かべる(まだまだ、これからですよ)
こちらも向き直り、見据える。「やっぱ、そうでなくちゃね」顔にかかった返り血を、ぞんざいに拭うと、ゆっくりと構えなおす。「・・・んじゃ、今度は・・・」剣の柄をギュッと握りなおし、足元でリズムを刻む。「こっちの番だね・・・!!!?」言うや否や、初速から一気にトップスピードまでもっていくと、ただひたすらにバカ正直な一撃を放った。
一瞬の閃光と共に響く轟音…ケイイチの手に握られた【盛尊】より放たれた銃弾はあやまたず緋色の髪の剣士へと吸い込まれていく筈だった、しかし…「キィィィィ…ン!!」鈍い金属音と共に兆弾が祠の内壁に飛び込む。必中の距離から放たれた必殺の銃弾、しかし緋色の髪の剣士は胴太貫を一閃させると至近でその弾道を変え、振り下ろした刃を右下段に構えたまま一足飛びにケイイチの懐へと飛び込む!!「…火器にて俺を計るとは笑止!!」裂帛の気合いと共に胴太貫の刃が逆袈裟にケイイチの身へと迫る!!
石畳に拳を当てたかと思うとフンッ!強く短い呼吸音と共に敷かれた石が捲れ上がり炎の斬撃と衝突し砕け散る古流の『寸勁』と呼ばれるものである粉塵が一瞬視界を遮ったかと思うと『ちょっとした隠し芸さ、体で味わってみるかい?』距離を一気に詰める
崩れ落ちた床の破片とともに暗闇を落下するが、和服の袖を大きくはためかせパラシュートの要領で難なく男は着地した。商人特有の金の嗅覚を活用し、地面に落ちて跳ねる小銭の音で周りの広さを確認する。もし、誰かが銭を踏めば暗闇でもある程度の居場所は推定できるだろうそう思い故意に周囲にばらまいたのである。「はじめまして榊さん…」小銭拾いを手伝ってくれた男はどうやら対戦者らしい。声と銭の音から前方にいることがわかる。しかし、その音に混じってさらに三っつほどの銭を踏む音が聞こえる。どうやら先客がいたようだ。「まずは、彼らを倒してからバトルといきましょうか」和服の袖をまくり戦闘態勢に入る。
三つの通路に三匹の魔物一匹は3Mを越す巨大な黒い三頭の犬一匹はそれに劣らない大きさの蜘蛛・・・どうやら子蜘蛛をたくさん引き連れている様子最後の一匹はこれまた巨大なトカゲ・・その瞳は赤く燃えるような色「漆黒の闇よ・・・」闇屑がそうつぶやくと、どう言うわけか辺りが目に見える程度に明るくなるいや明るくなると言うより闇が晴れるという感じに近い「これで相手を目視できるでしょ、イラナイお世話でした?(微笑)」とりあえず私はアレを・・先ほどの微笑みとは違う残忍な笑みを浮かべ彼は蜘蛛の化け物に向かっていく
「ちょっとした隠し芸さ、体で味わってみるかい?」言うや否や、一気に距離を詰めてくる。「ちぃっ!」舌打ちし、重い攻撃を後方に飛んで避ける。「んなもんに当たったら危ねぇだろうが!!」飛び退きつつ、刀身の通常銃身で牽制的に反撃する。ドンドンドン…!クレイドルはそれに反応し、レオスに向かって飛ぶ。当のレオスは、反動で体勢を崩しつつあった。クレイドルはそれを見逃すはずがない。「しまっ…!」時既に遅し。無表情でレオスを地面に叩きつける。続いて蹴り上げ、浮いたレオスに三度重い攻撃。祠の外へ飛ばされ、木々を薙ぎ倒し、地面に伏した。
「チッ!やっぱり弾かれたか」弾かれ祠の壁にその痕を残した弾丸を横目で確認し視線を戻した目に、懐に飛び込んでくるマグナスの緋色の髪と冷たく光る刃が映る。「クソ…ッ」身を捩じりかろうじてグリップの底で刀身を受け止める。しかし鎧ごと敵を斬る為に作られたという実戦向きの胴太貫、いくら盛尊が特殊な銃で多少の強度が保証されているとは言え、このまま力で押し込まれれば盛尊は確実に破壊される。そして次は容赦なく己の身を抉る。…と、なれば選択肢は一つ。ここは、退くしかない。
「盛尊が使いモノにならなくなると怒られるンでねッ」ふ、と力を抜き左下方から迫り来る刃を上体を反らすことで避け、そのままくるりと身体を後方に捻ってマグナスの一足範囲外に着地する。「思ったよりも速くて強烈だな、アンタの刃は」不敵な笑みを崩さずに言葉を紡ぐ口調はあくまでいつも通り軽い。が、マグナスの一太刀を受けた右手にいまだ残る痺れと、腹に巻かれたサラシが攻撃を回避した際に多少斬られている事実、ケイイチには多少の余裕もなかった。一呼吸置くと再び銃を構え照準をマグナスに合わせる。「たった一発でアンタを計れるなんて思ってないさ。ただ普通の弾じゃ敵わないってコトはわかったぜ?」
必中の距離で弾丸を弾かれたことで、マグナスに対して銃撃は意味を成さないと分かったはずだが、銃を下ろす気配は一向にない。それどころかゆっくりとトリガーに掛けた指に僅かに力を込めた。緋色の剣士はその些細な動きさえも見逃さず【桜花】を構える。「なら、見せてやる…」男の口元から笑みが消え、辺りの空気が変わる。何処からかチチチ…と鳥の囀るような音が響き、その奇妙な囀りは段々と強くなり不気味に鼓膜を刺激する。「これが盛尊の真骨頂だ!喰らえッ!電気龍80000ボルト!!」銃口から80000ボルトの蒼白い稲妻を纏った弾丸が、周囲の空気をチリチリと灼きながらマグナスへと狙いを定め突き進む!
――今度はこちらが受け手ですか――迷いのない一撃は重そうで、いなしきれそうにない――なればっ――自らも踏み込み間合いの更に内側へ入り振り切る前の刃に柄をぶつけて勢いを殺したので肩口に軽い斬傷負うが逆に接点をを支点として側面に回る『突進は、予測されると脆いんですよ 全てを知らしめる 光の白よ 矢となりて 我が障害を排除する力よ エナジーブラスト』側方‥それも至近距離で放たれた魔力弾は足下を砕き視界を閉ざす‥(魔法王国の者ならではの、戦いにご案内しましょう)
数瞬とはいえ時は稼いだそう、腰に手を伸ばして小瓶を引き抜き蓋を開けるぐらいの間を『逆しまのモノ うつろうモノ 姿を定めぬモノ我の姿を映しながらも 存在を惑わすモノよ この地へ再び 輝きをみせん 』銀粉が粉塵と混ざり合う中 レハイムの姿がいくつにも現れる==力を込めた鏡像です、魔力で作ったから気配も有りますよ====見極められますか?==今や八人にまで、増えて多方面から一気に仕掛ける
「漆黒の闇よ・・・」相手の男がそうつぶやくとあたりの闇が晴れ始めた。晴れた闇の間から異形の怪物が姿を現す。「うへぇ〜見るからに触りたくない方々で;;」男は既に戦意を喪失したようだ(爆「こうなったら…」遙か上方に見える落ちてきた穴を睨み、和服の裾をまくりあげ、腰を突き出し叫ぶ。「伸びろ、ふんどしっ!!」股間のふんどしの先が上に向かって勢いよく伸び始める。・・・数秒の後股間に確かな振動が伝わった。どうやら天井にささったようだ。「じゃ、そういう訳で上で待ってるのでよろしくです」伸びきったふんどしを縮めながらいそいそと上へと登りはじめた。…少々の小銭と対戦相手を残しつつ。
「じゃ、そういう訳で上で待ってるのでよろしくです」自分を残し逃げる紋次郎「はぁ・・・仕方ないですねぇ」気を取り直し取り合えず目の前の蜘蛛と対峙する「血しぶきに舞え・・」闇屑がソウつぶやくと四方がおそってくる子蜘蛛達が弾かれるように切り裂かれる時折光るワイヤー・・目に見えないほどの鋼糸ワイヤーを匠に操っているようだ子蜘蛛をを倒しつつ巨蜘蛛との間合いを詰めすれちがう一瞬遅れて蜘蛛の全身から血が噴出し息絶える
「あいててててて。」巻き上がる噴煙と飛び散る石くずに、反射的に目を庇った一瞬。その一瞬後、どんどんと姿を増やしていくレハイム。「うわぁ・・・きっついっすよ・・」元より魔法使いとの戦闘は苦手なのだ。それが、接近戦も得意とする魔法戦士相手とは・・・。(槍で決め付けたか・・・見誤ったな・・・。)今や八人。気配もすべて本物に思える・・・。「さて、どうすっかなあ・・・。」==力を込めた鏡像です、魔力で作ったから気配も有りますよ====見極められますか?==聞こえる八つの声、そして迫りくる八方の攻撃!!
「避ける!!」無謀な発言だが、解決策がない以上、今のオレにとるべき選択はなかった。一刃目、二刃目、三刃目まで、なんとか避けきるがザシュ・・・左肩口へ一つの攻撃がかすめ、鮮血が噴出す。激痛に顔が歪んだ。「ちっ。しょうがない、確立8分の1だ!!」気合一発、剣を構えなおし、八人のうちの一人へと向かう。「っりゃ!!」切り結ぼうと振り下ろしたその刃は、しかし無残にも空を切ることとなった。残像が消え。瞬時、わき腹に殺気。そしてこげるような痛み。「まだまだぁぁ!!」その痛みを気にする様子もなく、また、別の一人へと向かっていく。長い戦いは、始まったばかりだ・・・。
将に刹那の出来事だった、ケイイチの放った雷竜が一気に双方の間合いを駆け抜けアレン目掛けてその殺意の牙を向けてくる。「くっ、南無三ッ!!」瞬時に胴太貫を手放し前方へと投擲しつつ後方へ跳躍して雷竜の牙から身を守ろうとする。しかし、この試みはその半ばまでしか成功しなかった。確かに雷竜へと投擲された胴太貫が避雷針の役割を果たし、その直撃こそ避けえたものの、胴太貫が被雷した際の衝撃がまともにアレンへと殺到した。後方に跳躍していたとはいえ、その衝撃で後方の祠の内壁に半ば埋まるかの様に叩き付けられるアレン。「ぐふっ…」喀血しつつ前のめりに倒れこむ体を辛うじて膝をついて支えて踏みとどまる。
全く予期しえぬ展開だった。相手がこちらの不得手とする遠距離魔法戦を仕掛けた場合に備えた支度はしていたが、まさか魔法以外でこうした遠距離戦を強いられるとは…「……こいつは手酷くやられたな……だが、まだ負けてはいない……。」ゆっくりと起き上がりつつケイイチとの間合いを確認する。通常の剣技であれば、恐らくはこちらが間合いに入るまでに少なくとも2,3撃は避けねば到達出来ぬ距離、銃口をこちらに定めたケイイチの表情にも幾分か余裕の色が伺える。「…見事なり、されば俺も流派・餓狼炎武継承者としてその秘術の限りを尽くさん……。」
アレンの体より立ち昇る闘気、その気は徐々に祠の中に満ちてゆき、その場に居合わせた精霊達ですら怯え始めている。精霊の気配を察したケイイチがトリガーを引こうとした刹那だった…「………!!」ケイイチの予測を遥かに上回る速度で、己の残像をわずかに残しつつ急接近するアレン。「…受けきれるか、餓狼炎武絶技・天狼乱舞!!」一陣の風と化しケイイチの右脇を通り抜け、抜刀五連斬の攻撃をその右腕に集中して叩き込み、勢い余ってその背後で止まるアレン。その手にはもう一振りの刀【殺一文字】が握られている…。
地面に伏したレオスはしばらく動かなかった…否、動けなかった。それもそのはず、あれほどの攻撃を3発もくらって無事で済む訳が無い。「つぅ…;なんつーバカ力だ;こいつがなかったら死んでたぜ;」そう言ってゆっくりと起き上がる。指にはめていた指輪が、紅く光っていた。『GuardianDeity』。レオスが義姉から譲り受けた守護の指輪。これの結界で、ある程度のダメージは軽減されていた。「こいつは…、本気出してやんねぇとやべぇな。」そう言い放ち、ヒビの入った仮面を炎として消す。それと同時に、レオスは紅蓮の炎に包まれた。
『手応えはあった』そう呟くと不意に熱いモノが腕から流れる(良い反応だねぇ、流石に至近距離の飛び道具はかわしキレなんだか…)感心とも反省とも取れる心持ち切り替え懐から一枚の護符を取る古きフーリュンの文字が読めるならば【対魔護符】と読めるであろう片手で印を結ぶと護符の文字が胸に浮き出る敢えて斬撃に伴う炎に耐性を付けたのだ…ほどなく炎に包まれた姿が目に入りチリチリと熱気と殺気が押し寄せた
「武器が一つ使い物にならなくなりましたねぇ(邪笑)」言葉の通り鋼糸ワイヤーは血のりが付いてその鋭利さを失っていたが、そんな事は別段たいした問題ではないのが彼の不気味な笑みが物語っている「さて後2匹・・面倒ですねぇ、やっぱり一匹は相手してもらいましょう、漆黒の闇よ!」闇が3頭の犬を包む闇に包まれた魔物の気配が消えるいや、気配は確かにある・・別の場所に・・・最後に残ったトカゲの化け物はその隙を逃がさなかった素早く闇屑の正面に回り込みソノ眼光で闇屑を捉える
魔物は勝利を確信したその眼光に睨まれた物は石へと姿を変えるのである場合によっては死を呼ぶとまで伝えられているそうコノ魔物はバジリスクしかし闇屑はその眼光に涼しい笑顔で答えた「不思議ですか?w私はガーゴイル、もともと体組織が石で出来てるんですよ(冷笑)」バジリスクは強い感情で動けなくなったその感情が恐怖だと認識する事はなかったなぜなら闇屑は動けない獲物の眉間にどこからかとりだした一振りの剣を付きたてたのだった魔物の返り血で全身を濡らしながら闇屑は当人に届かない言葉をかける「最後の一匹くらい倒してくださいね、榊さんw」
(捉えきれないですか)当たってはいる‥けれど効果的な一撃になってない(このままだと、あと一分ぐらいしか維持できないし準備を急ぎましょう)==ほらほら、足が止まりかけてますよ==鏡像に上から攻めさせてから、ふくらはぎを浅く薙いですぐさま離脱する ポタッ ポタッ ポタッ胸元を黒く染めている滴が動きに沿ってしたたり落ち地面に吸い込まれていく(コレに気付かれる前に、仕上げないとでですね)ザンッ鏡像が、また一体かき消された
落とし穴を無事登りきり、対戦者闇屑の戦う様をまさに高みの見物で上から覗きみる。「闇屑さん頑張れ〜って、あんな物騒な武器使ってるよ(汗」見るも無残に切り裂かれる蜘蛛の姿を眼下に捉えながら男の背筋を冷たいものが走る。もし、自分があの武器を知らずに戦っていたら…と。二匹目の魔物に取り掛かるのを見ていると周囲に危険な空気が漂ってきた。「げ…これはケルベロスの…物質転送とは味な真似をするねw。だが、私は無駄な戦いはしないのだよ…とぅっ…」背後から迫るケルベロスの攻撃を跳んでかわすと勢いそのままに落とし穴に飛び込む。「ここからが本番だっ!」超高高度からのとび蹴りが、戦いの合図だっ!
ピタリと狙いを定めていたマグナスの姿がゆらりと消え、それが残像だと気付いた時は既に防御さえ間に合わなかった。吹き抜ける一陣の風、右腕に響く鈍い音。そして最後に襲ってきたのは耐え難いほどの痛み。「……ぐぁぁぁッ!!」右手からこぼれた盛尊が床に叩きつけられる乾いた音と、ケイイチのくぐもった呻き声が祠内にこだまする。しかしここで膝を折ってうずくまるワケにはいかない。背後に立つマグナスの突き刺さるような殺気と闘気に弾かれるように、前方へ跳躍するが体勢を崩し床にしたたかに身体を打ちつける。
ケイイチは眉根を寄せ額に滲む脂汗を拭おうともせず、絶え間なく襲い来る痛みを抑え込むようにゆらりと立ち上がると、攻撃を受けた右腕に目を遣る。右腕はだらりと力なく垂れ下がるばかりで、僅かにさえ動かない。骨が軋む音はしたが折れてはいない、時間が経てば感覚は戻る。しかし、何が起きたのかは全くわからない。マグナスの絶技・天狼乱舞を右腕で受けたことを幸いとすべきか、あの技を腹や胸に受けていたら、今頃血反吐を吐いてのたうちまわっていた。想像してゾッとする。しかし、今は右腕が回復するまで如何にマグナスの猛攻を防ぐか、その一点に全思考全神経を働かせなければならない。
「このままじゃ俺もエモノが使えねぇ…分が悪すぎる。厄介なアンタの足、右腕の感覚が戻るまで止めさせてもらうぜ?」何やら口の中で呟きながら左手のみで器用にいくつかの印を結ぶと、マグナスの周囲の床に蒼白く発光する魔方陣が現れ、小さな結界を形成する。「稲妻に打たれ、その身を業火に灼き尽くされよ…天将雷炎陣」ケイイチの言葉に導かれるように魔方陣によって作られた結界内に、轟音と共に稲妻と火炎の嵐が起こりマグナスに襲いかかる。しかしケイイチの顔はいまだ苦虫を潰したような色を滲ませていた。「クソッ、片手印じゃ術が不完全か!結界が斬られるかのが先か、俺の腕が回復するのが先か…」
確かな手応えと共に背後より聞こえる苦痛を堪える呻き声…将に今こそ追撃の好機、しかし、アレンも先程の絶技発動の後遺症の為に一気に間合いを詰められない。一瞬の遅れが、ケイイチに僅かながら間合いを取る機会を与えてしまう。「稲妻に打たれ、その身を業火に灼き尽くされよ…天将雷炎陣」咄嗟に身構えるアレンの思惑を外れ、その魔方陣は足元で発動し、雷炎の嵐と化して其の身を拘束する!!「ぐっ…ふ、不覚・……」
荒れ狂う雷と炎の嵐、その結界の中は将に阿鼻叫喚の地獄絵図と言っても過言ではない状況だった。しかし、結界内の雷と炎は結界の外壁と思わしき場所に近付こうとした時のみ、その猛威を奮い、中央部にいる限りは比較的その影響を受けずにいる事が出来る。だがそれは、ケイイチに回復の機会を与える時を稼がせる事となり、即ちそれは己の敗北への道標と他ならぬ選択だ。「火器の次は結界か…敵もなかなかどうして多彩じゃないか……」荒れ狂う雷と炎の障壁に拘束されつつも、アレンは不敵な微笑を浮かべていた。
「……あるいはコイツなら斬り伏せられるかねぇ…。」結界の中で独語すると、しげしげと自分の愛刀に目をやる。【殺一文字】柄拵えこそ違えど見る者が見れば、それは正しく「氷雪の刃」と云われる入手困難な大業物…己の気を掌中より刀身へと徐々に送るアレン。気に反応するかのように、徐々に蒼白い輝きを増す【殺一文字】…その気の高まりが頂点に達した時、横薙ぎに一閃する刃、結界内の者の反応に対し、襲い掛かる雷撃と炎の嵐!!その閃光に一瞬視界を奪われるケイイチ。次の瞬間、彼の目の前には結解を破った剣士が対峙していた…。
「・・・・・・・・・。」「・・・・・・・・・。」結界破砕の轟音の薄れる中、双方対峙したまま無言で視線を交わす。ケイイチの右腕はその機能を回復させつつあるものの未だ万全ではなく、【盛尊】もアレンの剣の結結界ともいうべき間合いの中にある。一方アレンも雷竜回避の際の打撲と結界破砕の際に生じた衝撃を浴びて、満身創痍に近い状況といえる。「…いざ。」呟くと共に右半身に近い体勢から剣先をわずかに右に外すように平星眼に【殺一文字】を構えるアレン。緊迫と静寂が祠を支配する…。
浅くだが、確実に体力を削られていく。暗い、静かな洞窟内に、荒い息がうるさいくらいだ。「・・・しょうが・・・ねぇな。」その口調は静かなモノだった。顔を下に向け、精神を集中させる。「我、解き放たん・・・内なる魔の源よ・・・」ぼそぼそと、まるで念仏のように唱えると、ドクン!一瞬、空気が脈打った。ざわざわとざわめきながら、精霊たちが魔の気を感じ、遠く、離れていく・・・。「・・・悪いが、魔性の力、使わせてもらうぞ・・・。全国のお茶の間に見せたくはなかったのだがな・・・。」口調は変わった、しかし、頭の中までは同じか・・・。
体中に、いつの間にか怪しげな文様が浮かび上がる。それは、黒く、そして禍々しく輝いていた。無防備なその体勢。「どうした?気おされたか?」軽い挑発と共に、手近な鏡像を薙ぎ払い、消し去る。残りは…3人。ついでもう一人―これも鏡像だろう―に飛び掛る。ブンッ!掻き消える鏡像と、本物から襲い来る、いままでは紙一重で避けれていた槍突き。ブシュッ血が吹き出る・・・ハーツの背中から、血まみれの矛先が突き出ていた。
ドクドクと、流れ落ちる赤黒い液体は、槍を伝い、主の元へと流れていく。その主、レハイムを見つめハーツはニタリ・・・と、薄く笑った。「これでようやく、捕まえたぜ?」手には純粋なる魔力の塊が握られていた。蠢き、開放されるのを待っているその魔力塊を、レハイムの胸元、その傷口に叩きつけるように放つ!!「今度は・・・逃がさん!!」
バジリスクを倒し不適な笑みを浮かべている闇屑の背中に突如衝撃が走る「どべぐらしゃぁ」10m以上の高さからのとび蹴りをモロにくらい意味不明の叫びをあげながら一本の通路に吹っ飛ばされるもんどり打って転がったのか通路が急勾配になってたのが原因か闇屑は通路の奥、下のほうに向かってひたすら転がっていく「うあああぁぁぁぁぁぁぁお〜た〜すけぇ〜〜〜〜〜ぇぇぇ」遠ざかって行く声が紋次郎の耳に届く
「さぁ、第2回戦始めようか…。」炎の中から声がする。バシュッ!!そして、4対の炎の翼が出現する。やがて炎は周囲へと拡大し、周りの木々は焦土と化す。「俺を本気にさせたのは、あいつ以来だぜ。俺の動きに、どこまでついてこれるかな?」剣先をクレイドルに向け、鼻で笑いながら言い放つ。
当のクレイドルは、この光景を目前にしても平然としていた。胸に何かの文字が見えるが、レオスにはそれが何なのかはわからなかった。「フン…。」再び鼻で笑い、ぼんやりと景色を歪ませる。高熱で起きる陽炎だ。…いつの間にか姿が見えない。いや…あちらこちらに姿を現しては消え、まるで幻のような不可解な現象まで起きている。紅蓮の炎が辺りを支配する光景。深い森なぞ、もはやどこにも窺えなかった。
(チャンスだ)無防備に立ち止まった姿につられ つい先程よりも深く突き入れてしまう―マズイッ―‥後悔、先にたたず‥まだまだ精進が足りないなぁ‥突き入れた穂先は、ガッチリと押さえ込まれビクとも動かずハーツは笑みと共に蠢く輝きを極至近距離で解き放つ
『ガハッ、グフォッ』(これは‥二、いや五本は逝ったな‥肺に刺さってなければ良いけど)あと少し手を離すのが遅れてたら そして胸元にコレが無かったら‥ポロッ コロコロ胸元から石の欠片が‥妻の髪飾りだった残骸がこぼれ落ちる(助けてもらっちゃいましたね)口の中に残った血を吐き捨て 静かに見据えた後に呼びかける『目覚めよ‥血の代償をもって‥』先程まで鏡像達と入れ替わりながら血を吸わせた大地が輝き出す『魔法の触媒で最高位なのは、術者の血なんですよ』
『全てを知らしめる 光の白よ 我の姿を写して 力を解き放つモノよ 真なる力をもって 我が敵をうち倒す輝きとなせ』 【エナジーストーム】 魔力で作りだした鏡像を端末にして全魔力を解き放つ複合技による攻撃魔法 今回使える最大の魔法――もう‥意識が――撃ちだした途端に鏡像は消え去りレハイムも両膝を着きながら崩れ落ちる――血を流しすぎましたね――
解き放った魔力弾が炸裂し、はじかれるレハイムの肢体。そして次の瞬間、そこには白き、神々しい輝きが出現した。同時に膝をつき、崩れ落ちるレハイムを横目で確認し、発動する直前に止めを刺そうとする・・・が、(視界が・・・)こちらもどうやら血を流しすぎたようだ。気力だけで、腹から深く突き刺さった槍を引き抜く。ズリュリ・・・「くっ・・・かはっ・・・」口にの中に広がる、鉄にも似た血の味。喰いしばる歯の間から、ポタポタと赤く、滴る。
その槍を持ち主のもとへ放り投げ、手に魔力を溜める。白い渦はやがて大きく成長し、消し去り、浄化する相手でも探すかのように、身を震わせていた。そして、ハーツの手には、対照的に、漆黒よりもなお暗い、闇の塊。剣すらも投げ捨て、両手をあわせ、その一点のみに集中する。その波動で岩壁は崩れ、地鳴りを起こし始めていた。「お互い・・・正念場か・・・?」崩れている相手に呼びかる。「我が血すらも喰らい尽くし、我が力となれ・・・ダークバースト!!」集めた魔力をその身に纏う。その姿は、翼を得たかのように、堕天使のように。そして・・・激突相反する二つの力は、ぶつかり合った・・・。
超高々度からのとび蹴りが当たるとは考えていなかった男にとって闇屑へのクリーンヒットはまさに予想外の展開だった(爆「ま、それはそれとして、丁度良い時間稼ぎになったな」そう言うと懐から瓶を取り出した後いそいそと和服を脱ぎ、折り目正しく折り畳む。ふんどし一丁の姿になると瓶の中の液体を身体に塗りつけ始める。しかし、一人では背中までは塗りつけられないので背中だけはオイルでてかってはいない。…暗い洞窟の中に本来ありえないはずの真夏の海岸、サンオイルの匂いが充満した。「うし!準備万端っ!闇屑どん待っててちょーー」赤ふん一丁でサンオイルで全身をてからせながら一人の男が対戦相手目指して走り始めた。
灼熱のなか五感が鈍りレオスを捉える事が出来なくなる「むぅ」と一声唸ると轟々と燃える炎に相手を見るのを諦め自分の狭い周囲にのみ気を配るこれならば斬撃を伴うものならば触る前に分かると踏んだのだ…しかしながら耐魔の効果があるとは言えチリチリと表皮が悲鳴を上げ出すーあまり、ゆるりも出来んかーギリリと獰猛に歯を噛み締めると気を練り始めた
途中カチリと嫌な音がし何かが彼の横をかすめていったりもしたしかし彼のスピードはその飛来物が届く前にその場から姿を消すのに十分な速度であったやがて坂は緩やかになりやっとの思いで止まる事が出来た「はぁはぁ・・・どこまで下ってきたんですかねぇ」辺りを見回した所でココがどの位置か検討もつかないほど彼は転がり落ちて来たのだった「今来た所を昇るのか・・・」プチ何かが切れた
「全てを飲み込め・・・グラビティ!」暗黒の球が空中に出現するそれは周りの物を飲み込み巨大化しつつ通路を昇って行く「制御不能の超重力球です、爆縮までに私を倒さないかぎりコノ場に居るもの全て飲み込んでしまいますよ・・ふふ・・ははは・・ぎゃはははは・・・誰でも良いかかって来い(邪笑)」怒りのためかハタマタそれが本性なのか彼は壊れていた
結界とその中に吹き荒れる雷炎で身動きの取れないマグナス。しかしこれまで幾度となく予想を遥かに超える動きを見せた男、結界に阻まれていても何が起きてもおかしくはない。結界内のマグナスを用心深く視界に捕らえていたケイイチを、突如閃光が包み込み、次いで爆風が襲う。「…なッ!?」咄嗟に身体を伏せ爆風の直撃は回避したものの、祠内は爆煙が充満し視界は不明瞭、加えて響き渡る轟音で聴覚もまったく役に立たない。ただマグナスのいた方向をじっと見据えることしか出来ない。と、その中でゆらりと動く人影。「まさか…」次第に煙が晴れ元通りの静寂を取り戻した祠に、緋色の剣士と隻眼の男が再び対峙した。
「オイオイ、マジかよ…」天将雷炎陣は両手で印を結んでこそ本来の威力が発揮される術、片手印で間に合わせたことで確かに威力は半減していた。希代の剣士ならば不完全な天将陣を斬る事も不可能ではないが、眼前の剣士は満身創痍。…たく、結界の中で大人しくしてりゃ可愛げがあるのによ。思ったよりも時間は稼げず右腕にはまだ強い痺れが残り、落とした盛尊はもはや回収不可能な位置に転がっている。ふ、とマグナスが【殺一文字】を構え直す。「…出し惜しみなんかしてらんねぇってコトか」ケイイチは汗と埃で汚れた顔に、何処か観念したような色を滲ませつつ両手を腰の後ろに回した。
何重にもサラシを巻かれた物体が男の手に握られていた。ケイイチがゆっくりとそのサラシを解いてくと、次第に研ぎ澄まされた2つの刃が姿を現す。刀とも他の武器とも形容しがたいその形状は、まさに刃そのもの。すらりとした弧を描く刃に備えられた束を無理矢理右手に握り込ませ、そのままサラシで固定するともう一方は左の手中に。構えはトンファー使いのそれに近似している。「コイツは蜉蝣丸、幾多の死地を駆け抜けてきた俺の相棒だ」キンと澄みきった空間に刺すような殺気と闘気が溢れる。と、対峙する二人の間に何処からか桜の花びらが舞い落ち、それは次第に数を増しあっという間に視界を遮るほどの量になった。
クレイドルの動きが止まる。何かを仕掛けるつもりか、それとも…(なるほど…いい判断だ。だが…)陽炎に紛れつつ、レオスは次の行動をどうするか悩んでいた。(どーせならかわせねぇ技がいいかな?よーし…)一応結論が出たらしい。陽炎で幻を作るのをやめ、今度は高速で動きだす。「かわせるもんならかわしてみろよ?『裏烈式・炎刃烈閃翔』」高速で繰り出される炎の斬撃。それが幾重にも重なり、クレイドルに襲いかかる。
様々な事象には、反作用と言うモノが有る光と闇 二つの相反する力が衝突することにより想定以上の爆発が空間を埋め尽くすぐっ がはっ ごふぁっ前後左右上下の感覚がなくなる程の衝撃波に包まれ無理矢理、意識を引き戻されて目に入ったのは…瓦礫や岩が散乱する様変わりした景色だった(うっ‥腕が‥)右の手首は腫れ上がり 左腕も肘以外で曲がっている『あーあーポルックスさん‥この前置き去りにしたことは、謝りますから救助を私は現時点を持って降伏致します‥』精霊を通して呼びかけた
蜉蝣丸と呼ばれた弧月状の刃を二振り構え対峙するケイイチ。どうやら蜉蝣丸とは体術と同調させて使う武器のようだ。間合いの点から見れば、たとえ使い慣れた武器とはいえアレンに軍配が上がりそうなもの…しかし、次の瞬間アレンとケイイチの間合いを桜が舞い、やがて辺り一面の桜吹雪と化して双方の視界を遮る。「…幻術か……これでは迂闊に動けぬな、ならば…」構えていた【殺一文字】を収刀し両手をぶらりと下げて自然体でゆっくりと目を瞑る。「…さぁ、貴様の体術が速いか俺の居合いが速いか……。」胸中で独語しつつ、ゆっくりと気を充実させて相手の攻撃を待つ…。
闇屑を追って通路に進むと、身体が前のめりのもっていかれそうになる。通路の上の塵が音を立てて闇に吸い込まれていく。「ちぃぃぃ・・・身体が吸い込まれそうだ」この事態がなぜ起きているのかわからないが、とにかく尋常ではないことだけは紋次郎にも理解できた。通路の奥から異常な圧力が迫ってくる。「くぅぅぅぅ・・・」身体ごと吸い込まれそうになりながらも何とか潜り抜けようとする。「闇屑…そこかっ!!」はるか前方に闇屑の姿を捉え全力で向かう。
超重力の球は通路をひたすら上がる・・・爆縮による被害が一番大きなところをめざして「ん・・・やっとおでましですか・・・って裸体!!」闇屑の心に戦慄が走る・・いや別の何かが裸体絵師である彼の心をくすぐる攻撃まさにそのもの(オイ「裸・・い・・まぁ」気を取り直すのに時間がかかる「とりあえず先ほどの闇の球は見ましたね・・・アレは全てを吸い込み巨大に膨れあがりそして最後はこの国をも巻き込むほどの爆発をおこしますよ(微笑)止める方法はタダ一つ、あれが爆発する前に私を倒す事・・できますか(冷笑)」台詞の最後を言い終わると同時に先程バジリスクに突き立てた筈の剣を振りかぶり紋次郎へと斬りかかる!
祠の中では決して有り得ない辺り一面を舞い落ちる桜の花びら。それがケイイチの幻術だと逸早く気付いたマグナスは、刀を鞘に収め相手の出方を窺うべくそっと瞼を閉じた。訪れる静寂――。舞い散る桜の中、静かに目を瞑る緋色の剣士を視界に収めながら、ケイイチは暫く動けなかった。絶え間なく漂う殺気と張り詰められた緊張感のせいだけではなく、この男の凛とした姿と桜の組み合わせがあまりにも美しかったからだ。「ま、俺は綺麗なモンは己の手で手折る主義でね」溜息を一つ吐き誰に言うわけでもなくそう呟くと、蜉蝣丸を構え直す。次の瞬間、狂い咲いた桜にかき消されるように隻眼の男が忽然と消えた。
放たれた斬撃に突っ込むと鮮血が迸る炎のダメージはある程度中和されたとはいえ深く肉を裂く−再び我が間合い−ニヤリと笑うと貯めた気を一気に放つ気功弾、本来中距離を目的とした錬法を近距離で放ったのである重い鉛が急激に膨れるような衝撃がレオスにメキメキと襲った肉は切られたが…骨は…
零距離から放たれた気功波。「な…!?」全身に走る苦痛と響く悲鳴。(へっ、やっぱあんたすげぇや。こっちはさっきの十倍で戦ってたってのによ…。)ミシミシと骨が音を立てる。「だがなっ!このまま終わっちゃあ俺の名に傷が付く!!」両腕で抑えていた気功波を左手だけで受け、右手は人差し指を天に掲げる。「俺の全魔力をあんたにくれてやる。『極式・絶炎鳴動弾』!!」巨大な火球。それをクレイドルに向けて思い切りぶっ放す。「これで大したダメージぢゃなかったら…あんたバケモンだぜ…」持てる力を全て使い果たし、気功波に委ねるだけ。それは空中で爆発し、レオスは地へと落ちていった。
勝負は一瞬だった交差する2人、闇屑の口元に笑みがこぼれ・・・ゆっくりと床に倒れこむ「剣での戦いは慣れてないんですよね(苦笑)」倒れたままつぶやいた彼の胸には深い傷がついていたソコからは赤い血の代わりに暗黒の魔力が揺ら揺らと流れ出ていた「まいったなぁ・・核が・・・くくっ」 『致命傷』普通の生物ならソウ言える傷をその核に受けていた途切れる意識の中自分の後始末だけを考えていた「は、早く逃げたほうがいい・・・爆縮は・・止まらない・・か・・ら・・」紋次郎にそう言うと闇屑は心の中で呪文を唱える(漆黒の闇よ、我を運べ)
闇が彼を覆い隠しその場から消える次に彼が現れたのは、爆縮の時を待つ暗黒の球体の前であった「残った魔力で止めれる物か・・」ゆっくりと立ち上がりその球体を全魔力で押さえ込むだが、暴走する力は強く彼の力ではどうにもならない、やがて薄れ行く意識「だ・め・か・・・」
しばし時が流れた誰かの声で目覚める何故か傷は癒えていた、それだけではない先ほどまで暴威を振るっていたグラビティも消えている「夢をみました・・・過去の・・・私を生んだ闇の・・・」声をかけて来たその彼、おそらく自分の後をおってきた紋次郎にそう話かけ立ち上がる夢で闇の残した言葉を心に留めて(月の元で冥界より帰還セシ魂を守れ)
「気配は…5つか……。」微動だにせず気配との間合いを双眸を閉じて測る。3つまでは偽と判別出来たものの、あとの二つがどうしても見分けられない、激闘の傷の痛みが感覚を鈍らせる…。こちらの迷いに気付いたか、ケイイチの殺気が周囲から一斉に襲い掛かる!!「・・・チッ、えぇいままよ・・・・・・。」僅かに呪詛の小言を洩らしつつ、一番強い殺気の影に相対し抜刀しつつ飛び掛り、必殺の斬撃を繰り出す!!「流派・餓狼炎武口伝死殺技【狼牙瞬天殺】ッ!!!!」一瞬の交錯と飛び散る火花、双方背を向けて最後の斬撃を放った体勢で共に佇む。いつしか桜は影を潜め、また静寂が祠を支配していた。
「…み、見事…だ……。」アレンの背中には蜉蝣丸で受けた傷から血が滲み、そのままがくりと膝をつく。更には奥義の連続使用によってかかった負荷の影響で、両足の毛細血管が破裂したらしく、アレンは己の血溜りの中で息を切らし苦悶の表情を見せる。「ふぅ、やれやれ…見事貴殿の勝ちだ……好きにしろ…。」そう呟くと、血溜りに安座して懐中より煙管を取り出し末期の一服をつける…。「……まぁ、悪くないか…こんな最後も………。」紫煙をくゆらせて満足そうな笑みを浮かべ、そのとどめの一撃をゆっくりと待つ…。
闇屑と紋次郎が一瞬の交錯をした後、倒れたのは闇屑だった。だが、胸に剣が突き立てられたわけでもなく、激突の瞬間オイルのぬめりを利用して背後をとった紋次郎にしめ落とされたようだ。 ・・・鼻につくサンオイルの匂いで闇屑は目を覚ました。生暖かい男の肉の感触とともに。そう、気を失い、夢を見ていた闇屑はふんどし一丁の紋次郎に背負われ出口に向かっていたのだ。紋次郎の服は残念ながら重力球に吸い込まれてしまったらしい。「今度はじっくり戦いたいですなぁ。ま、お疲れで」闇深し祠の中でなぜかキラリと光る白い歯を見せながら笑顔で紋次郎は言った。ふんどし姿が神々しく見えるほどその笑顔はきまっていた。
相反する属性同士の爆発・・・。それはまさにティルト・ウェイトと呼ぶにふさわしき程の大爆発だった。硝煙が消え、辺りに静けさが漂う。洞窟は崩れ、むき出しの岩、埋もれた泉がその惨劇を語っていた。しかし。どうやら二人の男は岩に押しつぶされることなく、無事でいるようだ。はたまた、精霊の加護であるのか、気まぐれか・・・。いや、正確には無事ではなく、息はある・・・だろうか・・・。満身創痍の姿は、お世辞にも無事とは言い難かった。
先に目を覚ましたのは、レハイムの方であった。降参の意を表し、どうやら精霊を通じて助けを呼んでいるようだ。その声でハーツは一瞬だけ目を開けた・・・。そこにレハイムの無事な姿を認め、そしてゆっくりと、安心したように目を閉じる。(よかった・・・。)腹部からの流血はいまだ止まらず、鼓動一つごとに生暖かい血が流れ出し、赤い絨毯をひろげていった。やがて、その鼓動も弱弱しくなっていく・・・。近くに気配を感じ、そして、遠くから聞こえるように、レハイムの声が聞こえた。そこで、意識は闇に吸い込まれていく。深く、深く・・・。次の目覚めを待つように・・・。
日中でさえ日の届かぬ暗く深い森の奥、其処は精霊達の集う祠…男たちが10日間死闘を繰り広げた祠から喧騒は消え去り、今は元の静寂が戻りつつあった。その祠の奥、血溜まりに膝をつく緋色の髪をした剣士が一人。剣士の後ろでただ立ち尽くす黒ずくめの隻眼の男が一人。剣士が覚悟を決めたように血溜まりに安座し、懐から取り出した煙管から紫煙をくゆらせる。つい先刻までの激しい攻防が夢であったような穏やかな空気。ふ、と隻眼の男の手から2本の刃が床に落ち、その穏やかな空気を割くように硬質の音を響き渡らせる。「貴殿の勝ちだ…好きにしろ」剣士は何処か遠くを見るような眼差しでそう呟いた。
「悪いな…俺も指の一本も動かせねぇ」そう言いながら剣士――マグナスに向き直るケイイチの顔には、いつもの不敵な笑みではなく何処か困ったような笑みが浮かび、その口元は鮮血に彩られていた。口元の血を手の甲で拭うと、紫煙を吐くマグナスの横をたどたどしい足取りですり抜け、傷付きその身を床に横たえていた盛尊を拾い上げる。「見事に傷モノになっちまったなぁ…」何度かその銃身を撫ぜ軽くキスをすると大切そうに黒衣の下にしまい、近くの壁に凭れかかるようにして腰を下ろす。安堵し全身の力を抜き大きく息を吐いたその顔が苦しげに歪められ、次の瞬間、男は咳き込みながら多量の血を吐いていた。
「……畜生ッ…いつになっても血の味は慣れねぇな」ゼェゼェと大きく肩を上下し呼吸をしながら独りごちると、口の中に残る血を忌々しげに吐き出す。血を吐き過ぎたせいか虚ろな紅い眼を何処へともなく向け耳を澄まし、止むことなく祠の中に響き渡っていた喧騒が鎮まった事を確認すると、隻眼の男はゆっくりと瞼を閉じた。「やれやれ…参ったね。何があっても死ぬ時はアルケミの胸の中でって決めてたンだがなァ、執行部の張った結界のせいでそれも叶わなそうだしな。まぁいいか……マグナス、勝ち逃げは許さねぇ。いつか、何処か…で…」男の意識はそこで途切れた―――。